子どもの人形を簡単に整理する方法と収納アイデア

お家の中にお子さんの人形やぬいぐるみがたくさんあり、片づけに困っていませんか?気づくとどんどん増えていく子どもの人形。愛着がわいてどうも手放しにくいものの代表です。

人形 片づけ

子どもの人形が増えていく理由とは

人形が多いご家庭の「人形が増える」主な理由は3つ

①ご褒美や娯楽の一つとして人形を与える習慣がある。

例えば、動物園のお土産コーナーやゲームセンターに行くと、人形やぬいぐるみが愛くるしく並び、「買って~」と言わんばかりにこっちを見ているような場面がありますよね。

「その日の思い出に」とか、パパのすごいところを見せたいがため、子どもになにか嫌なことに立ち向かわせるため、ご褒美や娯楽のひとつとしてぬいぐるみを買う習慣があるとどんどん人形は増えていきます。

②人からもらう事が多い

子どもが幼い時は、プレゼントや景品、お下がりやお祝いなどで、人形をもらう機会があります。小さなストラップについた人形から、五月人形やひな人形など、記念やお祝いなど縁起物としても人形を贈りあう文化がありますので、自分があまり買わなくても『ご厚意』として外から入ってくる場合があります。

③コレクションする趣味がある

「一つのシリーズをメンバー全員分集めたい」など、意図的に人形を増やすパターンもあります。収集が趣味になると、飾れる場所の確保はさておき、衝動的に欲しがります。部屋の中に人形の占める割合がどんどん増えて、片づかなくなってしまいます。

収納や整理が大変なご家庭が多い

増やす習慣や趣味がある一方で、減らす習慣や行動がない限り、人形は増え続けます。しかもかさばる人形によって「掃除がしにくい」「お手入れの手間が増える」「アレルギーが心配」などのお悩みを持つ親御さんも非常に多いのも現状ではないでしょうか。

また、人形には命のようなものが宿っている気がして、捨てたりなんてしたらバチがあたるのでは…という不安が頭をよぎったりしませんか。どうにもこうにも捨てにくい人形に、頭を抱えているご家庭はとても多いのです。

この記事では、そんな捨てにくい代表格の『子どもの人形』を上手に整理するための方法やアイデアをご紹介していきます。親子が楽しみながら一緒に片づけを習慣化できるコツもお伝えします。

人形を片づける前の準備とは

家の中にある人形の分類から始める

はじめに、家の中にある人形の種類や量を確認しましょう。
人形の種類とは、ぬいぐるみ、フィギュア、ドールがあります。

シリーズになっているものはシリーズで一旦集めます。意外と寝室に持ち込んでいるモノ、リュックの中に入れ込んでいるモノなどもあるので、まずは現状の量を把握する程度で確認します。

人形 片づけ

人形の所有者の確認をする

きょうだい、姉妹が多い場合「この人形はだれの人形なのか?」を明らかにしていきます。だいたいは購入時やもらったときに『○○ちゃんの』と、誰のモノなのかを認定しているはずです。分からない場合はお子さんに聞けば、お子さんははっきりした答えを教えてくれます。

人形はきょうだいで共有している場合はそれでも大丈夫です。また、誰かに差し上げる予定の場合もありますので、その場合所有者は親、またはあげようとしている人ということにしましょう。この所有者別にわけることが、後々整理する時に必要になります。

今のお子さんの使っている状況の確認

日頃遊ぶ様子を見ていて、持っている人形をまんべんなく使っているのか?を思い返してみましょう。もちろん毎日寝室に置いて一緒に寝ているという人形だったら使っていると言えるかもしれません。しかし、使っていない人形とは

  • 寝室にそもそも定位置化したままほこりをかぶっている人形
  • 棚のすき間に落ちたまま、気づかれずに使われていない人形
  • 一応置いてはいるけれど、あるのが当たり前になってしまっていて、部屋の景色と一体化している

その時は大好きで使っていた人形も、他に登場した人形に好みやブームが移っている可能性があります。やわらかいので、人形としてではなくただのクッションとしての役割でしか使用していないという場合だってあります。

親目線で良いので、ひとつひとつ「今の我が子が使っていそうかどうか」の基準で、確認してみましょう。

親子で楽しく人形の整理をする方法とは

子どもと一緒に不要な人形を手放すプロセスを作る

まずは所有者であるお子さんに、人形を「使っている」か「使っていない」か、判断してもらいます。とはいっても、いきなり人形なんて難易度の高いものを聞いても、判断することに慣れていないお子さんは、「全部いる」と答えることでしょう。

その前にいくつか練習で、明らかにもう使っていなさそうなおもちゃや紙などと、明らかに毎日使ってる大好きなおもちゃを並べて、「あまり使っていない方を教えて」「もう使っていない物を選んで」と聞いてみましょう。

人形の整理(手放す・捨てる)の判断のポイント

ここでのポイントは主観的に「かわいいから」とか「好きだから」という理由プラス、実際に「使っているかいないか」を判断するように聞いてみることを心がけましょう。

ですので、「好き・好きじゃない」で分けたってOK。かわいいけれど、最近使っていないなというものがあったら、その理由をお子さんから聞きだしてみます。

「かわいいけど重いから」「かっこいいけど立たない(自立しない)から」など、そのお子さんにとって色んな理由があるので、否定せず受け入れましょう。「好きだけど、電池が切れて動かないから」と言われてはじめて電池交換が必要だったことに気づく、なんてこともあります。

子どもの整理の注意点と対策

おおむね4歳ごろから自分なりに理由付けして分けることが出来るようになります。

しかし、整理初心者の子どもにとっては、「やっぱりアレ要るんだった~!」となることもありますよね。使っていない=手放しの意味合いが理解できていなかったことが原因です。しばらくは定期的に、整理する経験をたくさんつけましょう。

そして、一定期間普段お使いのスペースから切り離してみて、様子を見て家から出しましょう。捨てる・手放すということも、自転車と一緒で何回か練習が必要なのです。

「やっぱり捨てなきゃ良かった」という後悔も、お子さんにとっては大切な経験ですが、「ほら見なさい!次からよく考えて決めてよ!」と突き放してしまうと、「大事な物は捨てないでおけば安心」と誤学習してしまうこともありますから、初心者のうちは、「なぜ使わなかったのか?」ということと、スペースは有限であることを丁寧に引き出し伝えていく必要があります。

 

人形の収納スペースから整理を促すパターンもアリ

お子さんの整理の様子から、だいたいの人形の量やサイズがわかってきたら、仮でもいいので収納スペースを決めてみましょう。棚の中断は人形スペースにする、としてもよいです。

いきなり収納用品を買ってくるのではなく、まずは既存の収納スペースを活用する形がおすすめです。どこからどこまでを人形の範囲にするかは、大人が判断して決めましょう。先に人形スペースを決めて、「ここに収まる分だけ」としてお子さんに選んでもらう方法です。

これだと目で見てスペースには限りがある事を知ることができます。その空間に入ればいいやと、ぎゅうぎゅうに詰め込むのでは、すぐに散らかる原因になるのでNGです。「お人形さんをかっこよく並べてあげてね」と伝えると、お子さんも人形の配置を考え、同時に収納も完成していきます。

子どもの人形の片づけをするための大人の心がまえとは

はじめから完璧を求めない

人形の片づけは範囲や容量を大人が決める場合には、わかりやすい半面、気を付けたいのが完璧を求めすぎて無理をさせすぎないことです。いきなり人形の半分以上を手放さなければならない、なんて言われたら、子どもでも納得がいきません。大人だって「今日からここがあなたのクローゼットになるから洋服を半分減らしてね」と言われたら悲しくなりますよね。

整理は1回だけでは身につかないので、はじめは頻繁に、慣れてきたら半年に1回でもいいので、使っている人形と使っていない人形に分けてもらい、整理力を養いましょう。人形の収納場所もまずは「ざっくりここ!」と決めて大丈夫です。

人形を買い与えすぎない

お出かけのたびに人形を購入する習慣があれば、人形ではなくお菓子などに切り替えてみましょう。人形というのは、1体が大きい場合、かなり収納の面積をとります。人形の収納やスペースで困っているのであれば、人形を増やさないという方法を取りましょう。

長期的な人形管理のコツ

新しい人形が増えた時の整理ルールを決める

例えば、誕生日やいただきものなどで、新しく人形が増えたら、実は整理のチャンスです。新しく増えたからと言って、人形に与えられるスペースを増やすのではなく、「スペースはかんたんに増やすことはできないから、新しく入ってくる人形と同じ大きさの分だけ人形を手放す」というルールを話し合っておくと良いです。

「同じ大きさの分だけ」というところがポイントで、大きな人形を迎え入れるのであれば、その分と同じ大きさの人形を手放す必要があるので、小さな人形2つをさようならする、ということになり、結果的に収納の中に収まるようになります。就学前の小さなお子さんでも、同じ大きさの分だけ、ということであれば、目で見て予想がつきやすく納得もしやすいのです。

ポイントはただ整理するだけでなく目先にある楽しそうな目標や新しい人形を使う楽しみ、ワクワクがあれば、子どもは整理することにも協力的になり、手放しにも積極的になれるということです。

手放すと決めた人形の『さよならの儀式』とは

人形の手放しには「売る」「誰かに譲る」「寄付する」「捨てる」が考えられます。綺麗な状態であれば、「売る・譲る・寄付する」はしやすいかもしれませんが、シミがついていたり名前が書いてあったりしたものって誰かに渡しにくい。そうであれば「捨てる」もひとつの選択です。

人形を家庭で捨てるやり方

人形の素材、大きさ、電子機器が入っているかどうかなどによって、基本的には各自治体のごみの捨て方の区分によって判断しましょう。

決まったやり方というのはないのですが、わが家の人形の捨てるときの”さよならの儀式”をご紹介します。

我が家の場合、まずは人形を新聞紙などの紙で包み、セロハンテープで外から見えないように留めます。

人形 片づけ

つぎに人形に塩をひとつまみふりかけ、「いままでありがとう」という気持ちを贈ります。

人形 片づけ

人形 片づけ

ゴミ箱に入れて、お別れは終了です。

人形 片づけ

子どもと人形を手放す儀式をするメリット

子どもが使わないと決めた人形を大人が代わりに捨てるより、できれば親子で一緒にやるほうが良いのです。メリットとして、お子さんが大人になった時、人形はやっぱり捨てづらいからです。しかし、家庭で決まった人形の捨て方があったことを思い出せば、「こうしたら手放してもいい」と、自分に許可が出せます。

ささいなことですが、人形の手放しに「捨てる」という選択肢を遠ざけてしまっている人はとても多いのです。「売る・譲る・寄付」に対して、一番コスパがよく手軽なのは「捨てる」という手段ですので、子どものうちから『人形は捨てにくいもの』と固定概念を植え付けるのではなく、こうしたら人形を手放してOK!と解決策を教えてあげましょう。

手放す人形の適切な処分方法

人形を売りたい方へ

リサイクルショップ・フリマアプリを利用すると良いでしょう。量が多い場合、出張買取サービスを利用するのも一つの手。昔懐かしい人形やフィギュア、ソフビ人形などは、ファンの間でもプレミア価値がついている場合がありますので、人形やホビー用品買い取り専門店を利用すると、高値がつくことがあります。

人形を譲りたい方へ

譲るのであれば、身近に受け取ってくれる人を探しておく。季節ものの伝統人形(ひな人形や五月人形・飾り羽子板など)は、保育園・介護施設などでは喜ばれたりしますので、一度聞いてみると良いでしょう。あるいは地域のお下がり交換会に譲り渡すなども良いでしょう。

人形 片づけ

お下がり交換会もやっています

人形を寄付したい方へ

人形の寄付には2つパターンがあります。寄付したのち、社会貢献のために使ってくれる誰かに届けてくれる「寄付+リサイクル型」と、寄付したことで、ワクチンや学校建設など違う形で社会支援の一助になる「寄付+募金型」です。

「寄付+リサイクル型」は、児童養護施設や海外の教育施設などに人形を届けてくれるもので、使わなくなったものでも次のだれかの役にたつことにつながります。

「寄付+募金型」は、募金という形で誰かの役に立つので、可能性が広がりますね。「人形 寄付」と検索してどんな方法が自分に合っているのか調べてみましょう。親子で調べてみると、世界情勢や環境問題についても学ぶきっかけになります。

人形を供養したい方へ

全国では人形供養が可能な神社やサービスがたくさんあります。時には人形供養祭など、期間を作って呼びかけている神社もあります。また、葬祭場でも、ときどき人形供養をテーマにしたイベントがやっていて、持ち込んだ人形をまとめて御祈祷してくださるものもあります。

ひな人形や五月人形などを作り販売している人形専門店では、玉ぐし料を支払うと引き取って供養してくれるところもあります。「(お住いの)地域名 人形 供養」と検索して、納得のいく方法で手放しましょう。

子どもの人形収納のポイント

人形の収納範囲や収納容量はわかりやすくすること

人形を収納する範囲を、だいたいでもいいのでここからここまで、とお子さんが分かるようにしてあげましょう。その中で増えたら減らす、というように、決められた収納エリアの中でやりくりしていく習慣を身に着けた方が、長い目で見て片づけ力をつけるためには良いのです。

「人形だけは捨てられない…」と固定概念をお持ちの方には特に、『範囲内に納めるルール』はしっかり作っておくことで、不用意に人形を増やすことにもブレーキがかかるきっかけになります。

子どもが人形を楽しく片づけをする方法

一番望ましいのは、人形1つ1つにベッドや居場所を明確に作ってあげることです。子どもにとって人形は”友だち”なのです。雑多に重ねて収納するのではなく、面倒でもひとつひとつにお家や居場所を作る方が、子どもは人形を大切にします。

片づけ忘れてしまっても、「ベッドが一つ空いてるから、まだ戻っていないお人形があるみたい!」と子どもに捜索願いを出すこともできます。

人形 片づけ

人形を片づける時の声掛け

2歳ごろからのお子さんは、人形を擬人化して考えます。片づけをする際にも、「片づけなさい」ではなく、「お人形さんが眠いって言っているみたいだから、そろそろベッドに戻してあげよう。」「お人形さんおやすみ、また明日ね。」など人形を擬人化して大切に扱うように声をかけてあげると、片づけた状態(=ゴールの共有)がより分かりやすく伝わります。

子どもと一緒に作れる簡単なDIY収納

シルバニア人形のように、細かいアイテムや小さな人形がある場合は、どのような収納が良いのでしょうか。低年齢のお子さんでしたら、100均のレターケース等を使って、平らにざっくりとしまう方法が楽でしょう。小さい人形はタッパーなどで、シリーズごとや仲間分けをして寝かせて収納すれば、重ねられて省スペースで収納できます。年齢が上がれば、仕切りを追加して戻し場所をより明確にすると、戻し忘れにも気づけます。

人形 片づけ

人形 片づけ

出展:https://sakuranoouchi.com/sylvonion-family-doll/
ダイソーのセクションケース仕切り12枚タイプ(200円商品)を使った収納

リサイクル材料を使ったエコな収納

リカちゃん人形など、細くて自立しないタイプの人形は、牛乳パックやお菓子の空き箱などを使ったベッドを作るのはいかがでしょうか。牛乳パックの幅は約7cm、リカちゃん人形を寝かせるとちょうどピッタリです。余白にシールを貼ったり枕を添えたりしてオリジナルのベッドをお子さんと楽しく作るのも良いでしょう。

人形 片づけ

子どもの人形を簡単に整理する方法と収納アイデアまとめ

人形の整理整頓を通じて得られるメリットとは

人形はいったん愛着を持つと手放しにくいものです。大人はついつい「人形を捨てるなんて大丈夫かしら?」と迷信を信じ、「手放すなんてかわいそう」とブレーキをかけがちです。

しかし、他のおもちゃと同様に人形も整理を繰り返し、管理できる量にしていかなければ、お手入れの手間やアレルギーの心配、スペースの圧迫は増えていく一方なのです。もちろん気に入っている人形であれば無理に手放す必要はありませんが、お子さんに聞いてみると、意外とシビアに人形の好みの順位付けをしている場合があるのです。

親子で人形の整理をすることで、『人形は手放しても大丈夫なもの』『手放したら新たなスペースに幸せがやってくるもの』という経験を作り、前向きな概念を育成することができ、長い目で見て片づけが得意なお子さんを育てることにつながります。

  

片づけが楽しくなる工夫が子どもにも大切

人形の片づけは時に細かく大変だったり、大きくて一度に運べなかったり、あふれてしまって上手に納められなかったり、お子さん側も面倒を感じていることがあります。

しかし、ベッドやおうちを作ってみたり、写真ラベルをつけてみたりして、直感的に片づいた状態をわかりやすくすることと、お人形を返してあげたくなる収納の工夫をすると、お子さんが楽しく片づけを習慣化できます。

弊社の収納改善サポートでは、キッズスペースの片づけのご依頼も多くいただきます。元保育士で整理収納アドバイザーの今田ゆみが、お子さんに整理のレクチャーをしたり、収納のご提案をしたり、お子さんの年齢に合った写真ラベルを作成するなどのサービスが喜ばれています。親子ではなかなか整理収納が進まない!という方は、プロに依頼するのがおススメです。もし、お子さんの人形やおもちゃの片づけでお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

埼玉片づけ整理収納依頼

おすすめの記事